声をあげます 著者 : チョン・セラン
ニックネーム : Maria 掲示日 : 2022-02-25


あとがきを見て驚いた。まさにコロナ禍のSFだったのに、2010年に書かれたというから、著者は本当にこの世界を予見していたのかもしれない…。私は表題作の「声をあげます」がいちばん好きだった。それぞれの登場人物が生き生きとしていて、それぞれの悲しみを抱えている。ある日やってきた一人が少しずつみんなを変えていき、生きる希望みたいなものを持つようになる。これを読むと、人と人が関わるといつの間にか変わるものもあるんだなということ。「小さな空色の錠剤」はまさに人類が辿りそうな結末。気候変動にも警鐘を鳴らす小説。SF苦手な人にもおすすめしたい小説。

表紙 タイトル
あやうく一生懸命生きるところだった ハ ワン
私はストレスを受けやすいタイプです。ちょっとしたことで感情がマイナスに傾きやすいのですが、このタイトルを見て思わず手に取りました。K文学はタイトルが心にささりますね!筆者が、競争が激しい韓国ならではの...
ひこうき雲 キム・エラン
こちらの書評で気になって、手に取った。ずっしりと重い話が多いのだが、情緒的で、表現が美しく、時折主人公の置かれた悲しい立場から抜け出るような気分になった。私が個人的に衝撃的だったのは、「水中のゴリアテ...
モンスーン ピョン・ヘヨン
コマの落ちたジグソーパズルを与えられたかのような短編である。 愛児の突然死、そこにいるべき妻の姿はなかった、見え隠れする館長の後ろ姿、あえて隠されたパズルの駒にはどんな不条理が隠されているのだろうか...
夢を売る百貨店 本日も完売御礼でございます。 イ・ミイェ
小さい頃に「ハリーポッター」を夢中で読んだ時以来の興奮を覚え、このファンタジーに魅了されてしまいました。こどもにも、大人にも響く物語だと思います。むしろ、大人になった今のほうが、睡眠を疎かにしがちなの...
ひこうき雲 キム・エラン
8篇の短編集です。韓国社会で実際に起こった出来事がモチーフになっているそうです。訳者あとがきに補足がされているので、私は先にそちらから読みました。日本にいると、とても想像がつかないような話や、こういう...


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