明るい夜 著者 : チェ・ウニョン
ニックネーム : Maria 掲示日 : 2023-04-02


壮大な歴史の重なりとファミリー・ヒストリー。
またすぐ会える、でも、会えないかもしれない、という別れを何度も繰り返す。
物語の中で、別れのシーンは自分のことのように悲しくなった。自分自身の留学先や異国での別れシーンを重ねてしまうからだ。
最初に救ってくれた夫は、いい人そうに見えたのに、どんどん印象が悪くなり、しまいには家族を悪い方向に進ませているだけのように感じてしまった。でも、それぞれが良かれと思って動いていて、人生ってそんなもんだよな、とも思う。
孫が家族の歴史に救われて、また、おばあちゃんも孫と思い出を共有することにより
新しい発見がある。何層にも重なった家族の歴史を、読者を迷わせることなく書き分けた著者の力がすごい。
個人的に同じ家族の歴史小説として、長さは違えど「パチンコ」(ミン・ジン・リー)に似た雰囲気を感じた。

表紙 タイトル
由熙 李良枝
第100回芥川賞を受賞した在日韓国人2世の作家李良枝さんの小説です。  日本に生まれ育ち日本人として生活してきた主人公ユヒ。母国である韓国に留学しますが、理想とする母国像を強く持っていて、現実の韓国...
タワー ぺ・ミョンフン
釜山出身の作家によるSF小説です。一度絶版になったそうですが、2020年に復刊。舞台は674階建ての「ビーンスターク」。人々はこの高層マンションの中で一生を終えます。いわば社会の縮図であり国家です。低...
クソ女の美学 ソン・ミヨン
 私は日本の女だ。この本は、怒りを棄ててしまうことなく、表現しなくてはいけないということを教えてくれる。私たち女は、団結し、声を上げ、くじけずに、そしてたまに休み、抵抗し、この人生を楽しむ。韓国語を直...
仕事の喜びと哀しみ チャン・リュジン
図書館の新刊で借りました。タイトルに惹かれて拝読しました。短編が数編入っていますが、テンポが心地よく(翻訳者さんのおかげ)、また描かれている場面がリアルに「今」なので、読みやすいです。 やはり原文で...
他人の家 ソン・ウォンピョン
こちらの掲示板で知って読んでみました。ソン作家の本は、アーモンド、三十の反撃、プリズム、と読んできたけれど、短編集は初めて読みました。 どの話にもひっそりと現代社会の闇が忍ばせてあり、フィクションと...


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