水泳競技で5番レーンというのは、決勝に進んだ時に予選通過タイムの早い順で１番タイムの良かった人が4番レーン、次にタイムの良かった人が5番レーンで泳ぐ。
　小6のナルは水泳部のエースでメダルも沢山取っている優秀な選手。けれどもチョヒというライバルの出現によって焦りが出始める。そんなナルはチョヒがお守りとして大会で着ている大切な水着を意図せず盗んでしまう。その後から平常心が保てなくなるナルはタイムも上がらず、又個人的なことでも苦しみもがく。
　しかし、いつも自分の味方になってくれる存在があるということに辛うじて支えられる。
　そんな時水着を無くしたチョヒが、そんなお守りの水着に頼らず自分の力で勝負に勝とうとしている姿を見て、何かを成し遂げるためには最終的には自分自身の力で向かって行くしか無いということに気づかされる。
　辛い経験を乗り越えて成長していく子どもたちの姿が描かれており、困難を乗り越えた時に、「頑張ったね！」と声を掛けてあげたくなる。