声をあげます 著者 : チョン・セラン
ニックネーム : きなこ 掲示日 : 2021-11-03


やっぱりチョン・セランさん!期待以上に読み応えのあるSF短編集。なにより環境破壊などに対する作者の厳しい目がいい。自然に対する人類の驕りに「そんなことをしているとこの物語のようになりますよ」という明確な指摘を感じる。表題作『声をあげます』のラスト1行が胸にずしんと響いた。『十一分の一』、『小さな空色の錠剤』、『七時間め』どれも人類の文明の狂気、人間の欲望の限りなさを描いていて圧巻。人類はみんな、心して大切に読むべき一冊。

表紙 タイトル
お月さんのシャーベット ペク・ヒナ
翻訳版がなかったのですが、どうしても読みたくて韓国語版を買い、自分で翻訳しながら読むほど素敵な作品です。最近、翻訳版が発売され長谷川義史さんの関西弁での軽妙な語り口もとても面白いです。そしてやはりパク...
おかしなおきゃくさま ペク・ヒナ
ご本人が"人形いたずら作家"と言っている通り、全て人形で出来ています。かわいいキャラクターの造形、表情、不思議ストーリーにグッと引き込まれます。ちょっと中の悪い姉弟が、ダルノクに振り回されることで最後...
空と風と星と詩 尹東柱
ごく最近、彼の存在を初めて知りました。厳しい境遇の中で紡いだ彼の繊細な言葉選びにしんみりとした気持ちになりました。「星をかぞえる夜」は秋の夜長に読むのにぴったりです。そして、「風が吹いて」の「風が吹い...
ギリシャ語の時間 ハン・ガン
流れる静けさ。時として張り詰めた空気感を、文章だけでこんなにも表せるのかと驚いた。 目が徐々に見えなくなっていくギリシャ語教師と、話さない女性。二人の不思議な思いが後半に交錯する。表面的な部分という...
ショウコの微笑 チェ・ウニョン
まるで私の隣で起きている本当の出来事のように感じました。異国での悲しみや寂しさに焦点をあてた短編集です。印象に残ったのは表題作と「彼方から響く歌声」。どの話にも印象的な二人の女性が登場します。お互いに...


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