ショウコの微笑 著者 : チェ・ウニョン
ニックネーム : かっちゃん 掲示日 : 2021-11-26


タイトル作「ショウコの微笑」を始め、本作は他者との関わり合いの中で無傷でいられないながらに懸命に生きる人たちの物語でした。そして、読み進めていくほどに、この小説の登場人物が受ける痛みをただの個人の経験というだけに集約できないことに気がつきます。その背景には、家父長制、学歴社会、家族主義的な介護など、強固に積み上げられた構造的な社会問題が必ず存在していることがわかります。こんな社会の中で「普通に」生きるってなんなんだろうか。
 韓国のことわざで「卵を岩を打つ」と言う言葉があることを知りました。本来は無謀なことの例えですが、最近では「打つことはできなくても、汚すことはできる」というもう一つの解釈が生まれたそうです。この小説を読み終えたとき、でも私たち卵くらいは持ってる!と登場人物たち、そして私の少ない友人たちの顔、顔、顔を思い出しました。

表紙 タイトル
外は夏 キム・エラン
新聞のブックレビューで気になって読みました。亜紀書房のとなりの国のものがたりシリーズのうちの1巻です。「喪失」をテーマにした短編で構成されています。やり場のない悲しみに遭遇しても、日常は同じ時間軸で淡...
アーモンド ソン・ウォンピョン
実の親からも疎まれているゴニを命がけで救おうとしたユンジェの姿に涙が止まりませんでした。怒りや恐怖を感じない人間だからできたというにはあまりにも安易すぎる。いわゆる私たち健常者はおそらく避けて通ろうと...
花を見るように君を見る ナ・テジュ
ナ・テジュ詩人の詩が好きな理由は、やさしい言葉でありながら、心に響くからだ。 もちろん、やさしく書くのがどれだけ大変な作業なのかも、よく知っている。だから、詩人を尊敬している。 「韓国人が最も愛する...
世界を超えて私はあなたに会いに行く イ・コンニム
時空を超えて届く手紙から、過去と現在、ふたりのウニュがつながっていく物語。 手紙が届く年齢やスパンが異なるため、その時々の立場、言動、関係性が面白い。 10歳から30歳へと、「妹」、「お姉さん」、...
ショウコの微笑 チェ・ウニョン self
タイトル作「ショウコの微笑」を始め、本作は他者との関わり合いの中で無傷でいられないながらに懸命に生きる人たちの物語でした。そして、読み進めていくほどに、この小説の登場人物が受ける痛みをただの個人の経験...


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