準備していた心を使い果たしたので、今日はこのへんで 著者 : ホン・ファン
ニックネーム : Maria 掲示日 : 2022-11-29


まずはじめに行っておくと、私は普段は全然、この手のエッセー本は読みません。いつもは感情移入ができないので、こちらのエッセーもそうかな?と半信半疑で読み始めましたが、結果的に、何度も笑いながら楽しく読むことができました。著者の気づきとそれを短い文章に落とし込むセンスが最高に良いです。
すきやきのエピソード、疲れ過ぎて無意識に米を買ってきた話、何も言わずに弁当を作ってくれた妻、の3話が私の中でのトップ3です。絶妙なタイミングで、短めの文章が間、あいだに挟み込まれていてハッとさせられます。
大変な20代を経て、ネガティブなこともポジティブ変換できるようになった著者。
そして、翻訳者の力も大きいと思います。日本語でこんなにスッと入ってくるのは珍しい体験でした。夜寝る前などに少しずつ読み進めるのもオススメです。

表紙 タイトル
唾がたまる キム・エラン
「唾がたまる」って変わった題名が目に止まり読んでみました。8話の短編集ですが考試院や屋根部屋やタルトンネなど日本ではあまり馴染みのない住居が印象的な物語たち。 それぞれの主人公たちの記憶がたどり着い...
エディ、あるいはアシュリー キム・ソンジュン
現実的なテーマをまるで童話のように仕上げていてなんとも不思議な気持ちになります。 移民、ジェンダー、暴力などテーマは多岐にわたる8編の短編集です。その中のひとつ「海馬と扁桃体」を読むとソウルの教保文...
由熙 李良枝
第100回芥川賞を受賞した在日韓国人2世の作家李良枝さんの小説です。  日本に生まれ育ち日本人として生活してきた主人公ユヒ。母国である韓国に留学しますが、理想とする母国像を強く持っていて、現実の韓国...
タワー ぺ・ミョンフン
釜山出身の作家によるSF小説です。一度絶版になったそうですが、2020年に復刊。舞台は674階建ての「ビーンスターク」。人々はこの高層マンションの中で一生を終えます。いわば社会の縮図であり国家です。低...
クソ女の美学 ソン・ミヨン
 私は日本の女だ。この本は、怒りを棄ててしまうことなく、表現しなくてはいけないということを教えてくれる。私たち女は、団結し、声を上げ、くじけずに、そしてたまに休み、抵抗し、この人生を楽しむ。韓国語を直...


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