プリズム 저자 : ソン・ウォンピョン
필명 : Maria 게시일 : 2023-01-23


本書でめぐった4つの季節・一年を、2日で駆け抜けてしまった。読み進めなければ、誰が誰とつながり、誰が誰にどんな感情を持っているのかを忘れてしまいそうだったから。
物語は夏からはじまり、夏でおわる。やはり夏は暑いぶん、感情がいつもより活発に動く季節なのかもしれない。

恋愛小説と聞いてしばらく読むのを躊躇っていたけれど、人生小説と言ってもいいような本だった。筆者が設定した登場人物たちには、それぞれ少し闇があり、複雑だ。4人の男女がそれぞれ、人生のある時期でつながっていて、それらが少しずつ明らかになっていく。
私は特にホゲとイェジンの関係に心惹かれた。朴訥でうまく表現できなかったホゲがまっすぐに愛を伝える最終話。登場人物たちは、日々の生活の中で積み重なった思い出や苦しみを抱えながら、それぞれがあの人にどう言おうか、何をしたらいいだろうかと悩んでいて、その姿が等身大で妙にリアルだった。

プリズムに入っては抜けていく光のように、始まりと終わりのサイクルは必ずある。恋愛も人生も、読書にも。みんなに愛着が湧いた頃に物語は終わってしまった。彼らは今頃どうしているかな。

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