行事名 講演会シリーズ2013「韓国の魅力」最終 第11回 八田靖史さん
日時 13.11.15∼ 13.11.15
韓国文化院が今年1月から11月にかけて毎月1回お届けしてきた講演会シリーズ「韓国の魅力」の第11回目、最終回が11月15日(金)ハンマダンホールで開かれました。最終回の講師は、韓国料理ファンならお馴染みのコリアンフードコラムニストの八田靖史さんです。今回は500名を超えるご応募をいただき、抽選で当選された方々で客席は満席御礼となりました。 季節は秋真っ只中ですが、秋と言えば、「食欲の秋」、「行楽の秋」ということで、八田さんには、この両方を含んだ「韓国は地方が美味しい!~現地でしか出会ない感動」というタイトルで語っていただきました。 八田さんは、韓半島の地図をスクリーンに映し出しながら、韓国も日本同様に各地域によって食の特徴があり、それぞれに魅力があると語りながら、今年は慶尚南道、釜山、蔚山各地域の訪問の年でもあったことから、八田さんもこの地域を今年は重点的に周り、この日もこの地域に焦点を当てて、ご自分で撮られた美味しそうなたくさんの料理の写真を紹介しながらわかりやすい語り口で講演会は進みました。 最初に、地域によってそれぞれの特産品を使い、料理に特徴があるということを、日本人にもお馴染みのビビンバを例に取り上げ、同じ慶尚道の中でも多様で個性的なビビンバがあることを紹介しました。慶尚南道梁山市の山菜ビビンバ、慶尚南道巨済市のモンゲ(ほや)ビビンバ、慶尚南道統営市の特産品のホヤと郷土料理であるハマグリの炒め物を具としたモンゲユグァクビビンバ、慶尚北道安東市のホッチェサッパプ(両班の祭祀料理を模した膳立て)、蔚山の老舗飲食店に伝わる蔚山ビビンバなど、写真を見ただけでもお腹がすいてきちゃいます。蔚山ビビンバのお店には、ヨン様ルームが2階にあるなんてこぼれ話も。 続いて、もしこのような地方の料理を味わうなら、言うまでもなく「旬」に行くべきだとして、今の時期におススメの慶尚南道の中から、昌寧と統営を紹介してくれました。 昌寧と言えば、火旺山一帯はマツタケ村として有名で、今年の旬は過ぎてしまったものの、名物料理であるソンイタックッ(鶏とマツタケの鍋)は絶品とのこと。また、ゴマ油につけて生で食べる松茸の刺身も味わいたいところです。統営は牡蠣の養殖が盛んで、韓国全国の8割を出荷するほどで、最盛期は11~2月なのでまさに今が旬です。 その他にも、慶尚道周辺には四季を通じて美味しい食材と料理があるとしながら、盈徳郡のズワイガニ、浦項のクァメギ(サンマの生干し)、清道郡の柿と柿ワイン(朴槿恵み大統領就任式の時に使ったワインのワイナリーもあるとか)と韓牛、馬山のアンコウとフグ、桜の名所でもある鎮海のポッコッパン(桜饅頭)など、次から次へと美味しそうな料理の写真を続々と紹介しました。中でも、観客の関心を惹いたのが、宜寧の韓国語で「ソバ」と呼ばれる麺料理があること、また日本のかしわ餅に酷似したマンゲトクという餅があるようで、恐らくは日本からの帰国者により広まったとされていますが、日本とのつながりも見ることができました。 最後に、八田さんが来年韓国の地方に行くならお勧めのスポットとして、アジア大会開催予定の仁川を推薦。その理由は国際的なイベントを開催する都市なら、海外からのお客様をもてなす準備もできており、仁川ならソウルからも近く、日帰りでも気軽に行けるので、地方旅初心者にとってもお勧めとのことです。いち早く門戸を開いた港町であることから、国際色豊かな歴史的建築物もあり、韓国最大のチャイナタウンでは是非チャジャン麺(韓国風ジャージャー麺)と海鮮カルグクスをご賞味あれとのことです。 講演終了後の質疑応答も大いに盛り上がり、中でも最後の質問では、「八田さんがおススメの韓国料理ベスト3」を訊くと、八田さんは「それは選ぶのが難しいので、美味しい地域ベスト3をあげるなら、麗水、統営、全州」と答えるなど、最後の最後まで韓国料理の話題となった、お腹がすく90分の講演会でした。 今月で全11回にわたって開催してきた講演会シリーズ2013「韓国の魅力」も終了となりました。アンケートの結果、全体を通して75%以上の方々から「大変興味深かった」、20%以上の方々から「興味深かった」、つまり95%以上の方々からご好評をいただくことができました。この場をお借りしてご講演いただいた方々、そしてご来場いただいた皆様に心より深く感謝申し上げます。 来年もこのような講演会シリーズを計画中です。決定次第、韓国文化院ホームページでお知らせいたしますので、来年もどうぞご期待ください!
➡関連内容はこちら

写真 内容
出張型文化イベント「韓国文化の日 in 有明」 出張型文化イベント「韓国文化の日 in 有明」 photo-icon

日本の中で韓国文化院が所在していない地域でも韓国文化を直接体験できる場を提供するため、各自治体と連携した出張型韓国文化体験イベント「韓国文化の日」を全国各地で実施していま...

韓国文化体験教室「韓国の絵本と民画のおはなし2」 韓国文化体験教室「韓国の絵本と民画のおはなし2」 photo-icon

5月に実施して大好評だった「韓国の絵本と民画のおはなし」の第2弾を開催しました。 韓国絵本の読み聞かせを通したセラピーと民画の色づけを体験す...

秀蓮工房 韓紙工芸展『光彩』韓紙工芸とメドゥプ工芸 秀蓮工房 韓紙工芸展『光彩』韓紙工芸とメドゥプ工芸 photo-icon

韓国の伝統工芸である韓紙工芸作品を紹介する展示「第4回秀蓮工房 韓紙工芸展『光彩』韓紙工芸とメドゥプ工芸」では「秀蓮工房」の先生、受講生、招待作家の方々22名が制作した鏡...

道端の人文学「日本の中の韓国を訪ねて」北杜市で出会う韓国 道端の人文学「日本の中の韓国を訪ねて」北杜市で出会う韓国 photo-icon

日本の中で韓国と縁のある地を訪ねて、両国の長い交流の歴史を学ぶフィールドワーク式講演会『道端の人文学-日本の中の韓国を訪ねて』がコロナ禍で開催できずにいましたが、この度2...

出張型テコンドー体験教室〜立教池袋高校 出張型テコンドー体験教室〜立教池袋高校 photo-icon

韓国文化院では学校・公共機関などからテコンドーを体験してみたいという依頼があった場合、出張型テコンドー体験教室を派遣しています。コロナによりしばらくの間開催できなかった出...

2002日韓W杯20周年記念展「あの時の感動をもう一度」 2002日韓W杯20周年記念展「あの時の感動をもう一度」 photo-icon

2002年に行われた2002 FIFAワールドカップ韓国/日本は、史上初の二カ国共同開催大会として大きな注目を集めました。 韓国文化院ではワ...

韓方の力で免疫力を高めよう~日常生活に活かせる韓方の叡智 韓方の力で免疫力を高めよう~日常生活に活かせる韓方の叡智 photo-icon movie-icon

韓国では中国から伝来した医学を独自に発展させた「韓方・韓医学」が生活の中に定着しています。 2009年にユネスコ世界記録遺産に登録された朝鮮...

韓国の絵本と民画のおはなし 韓国の絵本と民画のおはなし photo-icon

韓国の文化に直接触れていただける様々な体験教室の新しい試みとして韓国の絵本の読み聞かせセラピープログラムを用意しました。 韓国の絵本に触れな...

韓国民画展示「福をよぶ韓国民画」 韓国民画展示「福をよぶ韓国民画」 photo-icon

民画とは古くから伝わる庶民的な絵画のことで、伝統的には縁起のいい動物や植物を描き、家に飾ったりしました。 近年、韓国でも民画が再び流行してお...

韓国の昭和レトロ「ニュートロ展」 韓国の昭和レトロ「ニュートロ展」 photo-icon

韓国のレトロ文化を紹介する「ニュートロ」展。「ニュートロ(NEWTRO)」とは、現在の20-30代の「NEW Generation(新世代)」が楽しむ「RETRO(レトロ...



코시스센터
Korea Net Japanese
Hello K! - Youtube
korea net banner
STAY HOME AND ENJOY K-ARTS