行事名 講演会シリーズ2013「韓国の魅力」第9回 掛尾良夫さん
日時 13.09.06∼ 13.09.06
韓国文化院が今年1月から11月にかけて毎月1回お届けする講演会シリーズ「韓国の魅力」の第9回目が9月6日(金)ハンマダンホールで開かれました。第9回目の講師は、城西国際大学メディア学科教授、キネマ旬報顧問でいらっしゃる掛尾良夫さんです。10月は釜山国際映画祭や東京国際映画祭が開かれる等、映画のシーズンでもありますので、是非ともこの時期に韓国映画に語っていただこうとお招きしました。 掛尾さんはキネマ旬報に入社して35年以上になられるとのことで、編集長、キネマ旬報映画総合研究所長を経て、現在は顧問でいらっしゃる一方、今年4月からは城西国際大学メディア学科教授に就任されました。 この日は、「韓国映画の魅力と躍進の秘密」と題して、掛尾さんの韓国映画との出会いから最近の韓国映画界の状況まで、業界人ならではのビハインドストーリなども交えながら語っていただきました。 掛尾さんが韓国映画と出会ったのは、1985年に「ぴあ」が協賛した韓国映画祭で、「キネマ旬報」にその特集記事を掲載したことがきっかけでした。韓国映画の躍進の1つの出来事は既にこの頃始まっていたとして、掛尾さんが挙げたのは、1984年に韓国映画振興委員会が設立した韓国映画アカデミーです。その成果が出るのは90年代以降のことですが、ここからは今や韓国を代表するポン・ジュノ監督やホ・ジノ監督等が輩出されました。 この頃の日本は、最新技術を誇るミニ・シアターが次々とオープンした時期でしたが、韓国映画の存在はまだ希薄で、一部の韓国映画ファンの中ではペ・チャンホ監督の「鯨とり」やイ・ジャンホ監督の「馬鹿宣言」等が日本公開となり話題となりました。 そのような中、1989年ベルリンの壁が崩壊し、東西冷静が終わり、1990年代に入ると韓国政府はいち早くソフト・パワーの時代が来ると予測して、韓国コンテンツ振興院を設立し、関連分野の企業支援と人材育成に力を注ぐ政策を打ち出し、もちろんここに映画も含まれるのですが、これも韓国映画の躍進の1つだと言えます。 以降、日本でも韓国映画が徐々に紹介されるようになり、1992年には、韓国映画「ホワイト・バッジ」が東京国際映画祭「東京グランプリ・都知事 賞」・最優秀監督賞 を受賞し、韓国映画の認知度が一挙に高まり、更に1996年から始まった釜山国際映画祭により韓国映画は世界的な躍進へとつながっていきます。 一方、1990年代後半になると韓国国内では日本の大衆文化が開放され、韓国の各メディアでは日本の映画に関する情報も積極的に入手するようになり、その過程で1999年に「キネマ旬報」と韓国の映画誌「シネ21」の提携が実現します。 そして、2000年以降は、韓日両国において互いの映画を紹介し合うような環境が整い、日本で韓国映画が次々とヒットをしたのは記憶に新しいところです。この頃の掛尾さんは、韓国の映画業界の様々な方々と積極的に交流を持つようになり、2000年に全州で開催された第1回全州国際映画祭の日本映画作品の選定に協力したり、2004年の同映画祭では「キネマ旬報」と「シネ21」が共催で韓日両国の若手映画人を8名ずつ招いてワークショップを実施、2009年に開かれた第1回DMZドキュメンタリー映画祭の審査委員長に就任するなど、韓国映画業界内でも活躍されるようになりました。 途中、1990年代以降の韓国と日本の映画産業関連の統計資料も紹介し、年間の映画観覧客数の推移、スクリーン数の比較、両国における自国映画上映比率の比較、観覧料の推移と比較、映画の平均観覧回数の比較などを通じて、日本より韓国の方が圧倒的に映画を身近に感じ、楽しんでいると指摘しました。ここにも韓国映画の活性化と躍進の根本的な要因があるのかもしれません。 この日も多くのお客様にご来場いただき、「ご自身の体験も交じりながら立体的にお話が聴けた」「長い間現場にいた方の貴重なお話が聴けた」「最近の韓国映画の流れがよくわかった」など、大変ご好評いただけたようです。 本講演会シリーズ第10回目は10月9日(水)ハングルの日に、「ハングルの誕生」著者、国際教養大学客員教授の野間秀樹さんをお迎えして、「ハングルの魅力」について存分に語っていただきます!どうぞご期待ください。
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